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留学で使える給付型・貸与型の奨学金制度まとめ!奨学金の選び方、支給金額など

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奨学金というと、主に学費に使われるものと思われがちですが、海外留学に利用できる奨学金もあることをご存知でしょうか。

この記事では、海外留学で使うことができる奨学金制度について紹介します。

給付型・貸与型の違いや、奨学金の選び方、それぞれの奨学金の支給金額や応募資格などを解説します。

奨学金制度とは

奨学金制度とは、大学進学や海外留学をするのが経済的に困難な人に対して、必要な学費を支援する制度のことです。奨学金は、国費で賄われているもの、地方自治体が出しているもの、民間団体が出しているものなど様々な種類があります。

独立行政法人日本学生支援機構が実施した平成28年度の「学生生活調査」によると、約50%の学生が奨学金を受給しています(昼間部の大学生48.9%、昼間部の短期大学生52.2%、修士課程51.8%、博士課程56.9%、専門職学位課程44.4%)。

給付型と貸与型の違い

奨学金制度には、給付型と貸与型の2種類があります。

給付型はお金が支給される、返済義務がないタイプの奨学金です。返還の義務がない分、求められる成績や親(連帯保証人)の年収などの条件が厳しい場合が多いようです。

貸与型はお金が貸し出される、返済義務があるタイプの奨学金です。給付型よりも条件は緩いことが多いです。

貸与型のなかでも、有利子と無利子があります

奨学金の選び方

奨学金を選ぶ際には、まず情報収集を行う必要があります。情報収集をする中で、以下の情報は必ず調べましょう。

  1. 給付型or貸与型(有利子or無利子)
  2. 金額
  3. 期間
  4. 条件
  5. (貸与型の場合)返済方法

情報収集を行ったあと、奨学金を選ぶ際のポイントは、具体的に2つ挙げられます。

複数の制度を比較すること

自分の応募できる奨学金制度を候補として複数挙げ、それぞれを比較してみましょう。

給付型の場合でも、ある条件を満たせないと返済義務が発生するなど、細かな条件が設定されている場合もあります。

ある程度の数まで候補を絞ることができたら、実際に資料請求してみるのも1つの手段でしょう。

(貸与型の場合)返済シミュレーションを立てること

貸与型の奨学金を利用する場合、返済にかかる費用と期間を前もって見積もっておきましょう。

返済年数と返済金額は、借りた総額に応じて選択することができます。利息がつく場合は、返済にかかった費用が長引けば長引く程、総支払金額は多くなります。そのため、奨学金を利用する前から、支払いのイメージを立てておくことが重要です。

この記事では、海外留学で使うことができる奨学金制度を幅広く紹介しています。ここで紹介していない奨学金もありますが、代表的なものは網羅していますので、まずはこの中から情報収集を行ってみるのも良いでしょう。

海外留学で使える公的機関の奨学金制度一覧

海外留学支援制度(学部学位取得型)(給付型)【JASSO】

日本学生支援機構(JASSO)の学部学位取得のための給付型奨学金です。

この奨学金制度は、高等学校等を卒業見込み、もしくは卒業して3年以内、もしくは高卒認定試験の合格者で、かつ学士の学位を取得していない人を対象としています。年齢制限はありません。

言語能力は、留学先で英語を使う場合はTOEFL80もしくはIELTS6.0以上、英語以外を使う場合はCFERでB2以上のレベルが必要で、これらの言語資格は受験から2年以内である必要があります。また、高等学校の成績が定められた水準以上であることが求められます。

奨学金は給付型で、月に59,000円~118,000円、授業料は実費が支給されます(上限2,500,000円)。

支給期間は原則在学中の4年間です。募集は9月下旬から11月中旬、選考は面接と書類で、面接は1月下旬から2月中旬に行われます。2018年度では、募集者数45名に対し110名が応募しました。

海外留学支援制度(大学院学位取得型)(給付型)【JASSO】

日本学生支援機構(JASSO)が行っている大学院学位取得のための給付型奨学金です。日本の大学もしくは海外の教育機関で学士に相当する学位を取得した人、もしくは取得見込みの人を対象としています。

この奨学金制度には年齢制限があり、修士号取得の場合35歳未満、博士号取得の場合40歳未満となっています。

言語能力は、留学先で英語を使う場合はTOEFLPBT600点もしくはiBT100点もしくはIELTS7.0以上、英語以外を使う場合はCFERでC1以上のレベルが必要で、言語資格は受験から2年以内である必要があります。また、学業成績が定められた水準以上であること、取得予定の学位が既に取得している学位と同分野かつ同レベルでないことが求められます。

支給金額は、月に89,000円~148,000円、授業料は実費が支給されます(上限2,500,000円)。

支給期間は修士号の場合原則2年、博士号の場合原則3年となっています。選考は面接と書類で、面接は1月下旬から2月中旬に行われます。2018年度では、募集者数88名に対し354名が応募しました。

海外留学支援制度(協定派遣)(給付型)【JASSO】

各大学が行っている協定派遣の留学に対するJASSOの給付型奨学金です。この奨学金制度は大学、大学院、短期大学などに通う学生で、在籍している大学等と協定を結ぶ教育機関に派遣されるプログラムに参加する人を対象としています。

支給額は月60,000~100,000円、支給期間は8日~12か月以内です。原則1回のみ渡航支援金160,000円が給付される場合があります。必要となる言語能力、選考方法、選考時期は大学等によって異なります。

官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~(給付型)【官民協働】

文部科学省を中心に官民協働で行われている「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の給付型奨学金です。

この奨学金制度は大学、大学院、短期大学等に通い、当該年度の4月1日に30歳以下である人で、各国の大学等の教育機関、研究やインターンシップ、ボランティア等を行う機関に派遣される人を対象としています。

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」には5つのコースがあり、①理系、複合・融合系人材コース、②新興国コース、③世界トップレベル大学等コース、④多様性人材コース、⑤地域人材コースのいずれかに申請します。

奨学金は給付型で、月120,000円もしくは160,000円、留学準備金として国内交通費や渡航費の一部、授業料として300,000円もしくは600,000円が支給されます。

支給期間は28日以上24か月以内ですが、3か月以上の活動が推奨されています。選考は書類と面接で行われます。

第一種奨学金(海外協定派遣対象)(貸与型・無利子)【JASSO】

JASSOの、各大学が行う協定派遣の留学に対する貸与型・無利子の奨学金制度です。

この奨学金は、上で紹介した海外留学支援制度(協定派遣)の奨学金採用者の中で、家計などを考慮し経済的理由で修学が困難な人を対象に、月20,000円から64,000円を無利子で貸し出す制度です。

支給期間は3か月~1年で、協定派遣の開始から終了までです。期間中途中で辞退することも可能です。

第一種奨学金(海外大学院学位取得型対象)(貸与型・無利子)【JASSO】

JASSOの、大学院学士取得型の留学に対する貸与型・無利子の奨学金制度です。この奨学金制度は、上で紹介した海外留学支援制度(大学院学位取得型)の奨学金採用者の中で、家計などを考慮し経済的理由で修学が困難な人を対象としています。

修士課程では月額50,000円もしくは88,000円、博士課程では月額80,000円もしくは122,000円を選択し、無利子で借りることができます。支給期間は、大学院留学の開始から終了までです。

第二種奨学金(短期留学)(貸与型・有利子)【JASSO】

JASSOの、日本の大学からの短期の留学に対する貸与型・有利子の奨学金制度です。大学・大学院・短期大学等に在籍している学生を対象としていて、年齢制限はありません。

語学学校に留学する場合は、申し込みの制限があります。申し込みは日本の在籍している大学で行います。申し込みの際、言語能力は特に問われません。

支給金額は、大学等の場合20,000円~120,000円の間で10,000円単位、大学院の場合50,000円・80,000円・100,000円・130,000円・150,000円から選択します。

支給期間は、原則として3か月以上12か月以内、ダブルディグリープログラムの場合は最大2年です。利率は上限年3.0%です。選考日程などについては各大学に問い合わせる必要があります。

第二種奨学金(海外)(貸与型・有利子)【JASSO】

JASSOの海外の大学または大学院に進学する人に対する貸与型・有利子の奨学金制度です。この制度は高等学校・大学等に在籍している人、もしくは卒業後三年以内の人を対象としていて、年齢制限はありません。

学位取得ができる課程のみを対象としていて、語学学校への留学は不可とされています。言語能力は特に問われません。

申し込みには、留学前に行う予約採用と留学後に行う在学採用があります。

支給金額は、短期大学・大学の場合20,000円~120,000円の間で10,000円単位、大学院の場合50,000円・80,000円・100,000円・130,000円・150,000円から選択します。支給期間は進学後から最短修行年限分です。

地方自治体の奨学金

熊本県や横浜市など、各都道府県・市町村の地方自治体・国際交流団体もその地域の人を対象に奨学金制度を実施しています。

例えば、埼玉県国際交流協会は、「埼玉発世界行き」奨学金を提供しています。この奨学金制度は給付型で、1年以上埼玉県に住んでいて、海外大学もしくは大学院留学する人に年間100万円が支給されます。

各国政府の奨学金

北米、アジア、ヨーロッパなどの各国の政府機関が、その国に留学する日本人を対象に奨学金制度を設けています。

例えば、フランス大使館はフランス政府給費留学生の枠を設けています。修士号取得や博士号取得を希望する人を対象として、修士号の場合月額615~767ユーロ(約76,000円~95,000円)、博士号の場合月額1060ユーロ(約130,000円)が支給されます。

海外留学で使える民間団体の奨学金制度一覧

経団連グローバル人材育成スカラーシップ奨学金(給付型)【経団連】

経団連の、将来国内企業でグローバルに活躍する人を育てるための海外大学・大学院留学の奨学金制度です。対象は日本の大学2年生から大学院修士2年生までで、言語能力はTOEFL61点、IELTS5.0以上が求められます

支給金額は100万円で、支給期間は1年間です。

募集期間は7月中旬から9月中旬、選考は書類選考が10月、面接選考が11月に行われます。

アジア次世代指導者奨学金プログラム(AFLSP)(給付型)【日本百賢アジア研究院】

百賢アジア研究院が提供する、次世代のアジアの指導者を育成することを目的とした奨学金です。高等学校卒業または卒業見込みの人を対象に、北京大学や台湾大学、ソウル国立大学などへの留学を支援しています。

募集要件がいくつかあり、例えば奨学金受給期間中は他の奨学金を支給を受けないこと、「Summer Enrichment Program」(年1回、4週間程度)やその他の交流行事等への参加に同意することなどがあります。

支給金額は約25,000ドル、支給期間は1~2年間です。

伊藤国際教育交流財団日本人奨学金(給付型)【伊藤国際教育交流財団】

公益財団法人伊藤国際教育交流財団の海外に留学する学生に対する奨学金です。4年制大学を卒業している人で、海外大学の修士課程に進学する人を対象としています。なお、語学留学目的での応募はできません

支給金額は月額1,500~2,000USドル(約160,000円~220,000円)、授業料は3,000,000円を上限として実費で支給されます。支給期間は2年以内です。

募集の締め切りは8月下旬で、選考は書類と面接で、10月から12月に行われます。

リクルートスカラシップ学術部門(給付型)【公益財団法人の江副記念リクルート財団】

公益財団法人の江副記念リクルート財団の留学する学生に対する奨学金です。ここでは、学術部門を紹介しますが、このほかにスポーツ部門・器楽部門・アート部門があります。

リクルートスカラシップ学術部門は、理系分野の選考で海外の大学または大学院に進学する、1994年4月1日以降生まれの人を対象にしています。支援対象の学校は世界大学総合ランキングでトップ30、もしくは部門別ランキングでトップ30、もしくは各国で1位の大学のみです。

奨学生は、毎月活動レポートを提出することが求められます。支給金額は、学費と生活費で上限10,000,000円です。

給付期間は27歳になる年度(3月末)もしくは卒業月までです。募集人数は10名程度、選考は書類と面接で、面接は11月に行われます。

国際ロータリーグローバル補助金(給付型)【ロータリー財団】

国際ロータリーの6つの重点分野(平和と紛争予防/紛争解決・疾病予防と治療・水と衛生・母子の健康・基本的教育と識字率向上・経済と地域社会の発展)を専攻に留学する学生に対して奨学金です。

大学を卒業している人で大学院または研究機関で研究を行う人を対象としています。支給額は、3万ドル以上(約3,300,000円)です。

選考は書類と筆記と面接が行われ、関連分野での経験と留学終了後のキャリアプランが重視されているようです。

佐藤陽国際奨学財団海外派遣留学生奨学制度(給付型)【公益財団法人佐藤陽国際奨学財団】

公益財団法人の佐藤陽国際奨学財団の、日本の大学から、インドやタイなどASEANと南西アジアの18ヶ国の大学に留学する学生に対する奨学金です。

対象は、日本の大学または大学院に在籍し交換留学をする学生で、在籍期間が6か月以上かつ2セメスター以上の人です。大学での成績がGPA3.0以上であることが求められます

奨学金は月80,000円、渡航準備費が100,000円、その他に航空券代・保険料代が支給されます。支給期間は6か月以上12か月未満です。募集期間は11月から1月で、選考は書類と面接で、2・3月に行われます。募集人数は14名程度です。

一般財団法人柳井正財団海外奨学金プログラム(給付型)【一般財団法人柳井正財団】

高校卒業後、アメリカのトップレベルの大学に進学する学生を対象とした奨学金です。条件として、TOEFLiBT90点以上相当の英語力があること、世帯年収が3000万円未満であることが求められます。

奨学金は、授業料や寮費など大学から請求される費用が年間上限70,000ドルまで支給されます。支給期間は4年間です。

募集人数は20名程度で、選考は書類と面接で行われます。募集期間は1・2月、面接は4月に行われます。

FASID 奨学金プログラム(給付型)【一般財団法人の国際開発機構(FASID)】

国際開発分野の研究をする大学院生を対象とする奨学金制度です。開発分野の国内外の大学院で博士号を取得する人を対象にしています。支給金額は年間上限2,000,000円です。

支給期間は最長3年間です。募集人数は3・4名程度で、選考は書類と面接で行われます。募集期間は9月から1月で、選考は2・3月に行われます。

JAPAN-IMFスカラシップ・プログラム (JISP)【日本政府/IIE/IEB/IMF能力開発局】

この奨学金は、日本政府が資金を提供し、国際教育協会(IIE)及び日本国債教育企画(IEB)が協力、IMF能力開発局が管理・運営しています。IMFで働くことを目指す日本人を対象に、海外大学院博士課程での2年間の奨学金を支給します。

奨学生は、IMFのインターンシップに参加すること、博士課程修了後にIMFエコノミストプログラムに応募することが求められます。また、34歳までに博士号を取得できる人のみが対象です。北米・欧州・豪州の主要大学でマクロ経済学関連分野を学ぶ必要があります。

奨学金は、学費や生活費など博士号取得に必要な経費が支給されます。給付型ですが、諸条件を満たせない場合は、奨学金返済が求められます。

募集期間は9月~12月で、選考は書類と面接が1月~4月に行われます。募集人数は7名以内です。

IELTS奨学金(給付型)【公益財団法人日本英語検定協会/ブリティッシュ・カウンシル】

公益財団法人日本英語検定協会と、ブリティッシュ・カウンシルが行う、異文化間交流を目的とした奨学金です。IELTSを入学要件として提示している大学・大学院に進学する人を対象として、300,000円が学費補助として支給されます。

応募には、IELTS試験で6.0以上のスコアを取得していることが必要です。また、留学中・留学後にIELTSの広報に協力することが求められます。

募集は6月下旬が締切で、選考は7月に実施されます。募集人数は4人で、選考は書類と面接が行われます。

留学スタイルに合わせ、最適な奨学金制度を利用しよう

この記事では、海外留学のための奨学金について紹介しました。

  • 条件や倍率は厳しいが返済義務がない給付型と、条件は緩いが返済義務のある貸与型
  • JASSOなどの公的機関が提供する奨学金と、一般法人などの民間団体が提供する奨学金
  • 留学全般に当てはまる奨学金と、地域や分野など条件のある奨学金

など、留学に使うことができる奨学金には様々な種類があります。

自分の現状や目的、留学スタイルに合わせた奨学金の利用を検討してみてはいかがでしょうか。

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