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社会人でも利用可能、国内外の大学院進学に使える奨学金制度まとめ!教育訓練給付制度や教育ローンとの違いなど

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奨学金というと、「大学生が利用するもの」とイメージされる方も多いかと思います。

しかし、実は社会人になっても勉強を続けたい人や、新たなキャリアの1歩として大学院への進学などを考えている人に向けた、社会人でも利用できる奨学金制度はたくさんあります。

この記事では、社会人でも借りられる奨学金を、奨学金制度(給付型・貸与型)の説明から選び方、具体的な奨学金の支給金額や応募資格などを含めて紹介しています。また、奨学金のほかにも、教育ローンや教育訓練給付制度なども併せて紹介します。

奨学金制度とは

奨学金制度とは、学ぶ人を援助するために必要な学費を支援する制度のことです。

奨学金制度には、国費で賄われているもの、地方自治体が出しているもの、民間団体が出しているものなど様々な制度があります。

給付型・貸与型の違い

奨学金制度には、給付型と貸与型の2種類があります。

給付型はお金が支給される、返済義務がないタイプの奨学金です。返還の義務がない分、連帯保証人の年収などの条件が厳しい場合が多いようです。

貸与型はお金が貸し出される、返済義務があるタイプの奨学金です。給付型よりも条件は緩いことが多いです。貸与型の奨学金の中でも、有利子と無利子があります。

奨学金の選び方

奨学金を選ぶ際には、まず情報収集を行う必要があります。情報収集をする中で、以下の情報は必ず調べましょう。

  1. 給付型or貸与型(有利子or無利子)
  2. 金額
  3. 期間
  4. 条件
  5. (貸与型の場合)返済方法

情報収集を行ったあと、奨学金を選ぶ際のポイントは、具体的に2つ挙げられます。

複数の制度を比較すること

自分の応募できる奨学金制度を候補として複数挙げ、それぞれを比較してみましょう。

給付型の場合でも、ある条件を満たせないと返済義務が発生するなど、細かな条件が設定されている場合もあります。

ある程度の数まで候補を絞ることができたら、実際に資料請求してみるのも1つの手段でしょう。

(貸与型の場合)返済シミュレーションを立てること

貸与型の奨学金を利用する場合、返済にかかる費用と期間を前もって見積もっておきましょう。

返済年数と返済金額は、借りた総額に応じて選択することができます。利息がつく場合は、返済にかかった費用が長引けば長引く程、総支払金額は多くなります。奨学金を利用する前から、支払いのイメージを立てておくことが重要です。

社会人も借りられる!国内の大学・大学院進学に使える奨学金制度一覧

第二種奨学金(貸与型)【JASSO】

日本学生支援機構(JASSO)が行っている第二種奨学金は、利息が付くタイプの貸与型奨学金です。

国内の短期大学・大学・大学院などに通う人を対象としています。利息は年上限3%で、在学中は無利息です。選考は、下で紹介している無利息の第一種奨学金より緩い基準で行われます。

貸与金額は、大学・短期大学の場合は月に20,000円~120,000円の間から10,000円ごとに選択でき、大学院の場合は50,000円・80,000円・100,000円・130,000円・150,000円から選択できます。

第一種奨学金(貸与型)【JASSO】

日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金は、利息が付かないタイプの貸与型奨学金です。

選考は、「特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な人」という基準で行われます。

貸与額は、大学か大学院か、国立か私立か、自宅通学か否かなどの基準で定められた金額の中から選択します。例えば、大学院修士課程の場合は月50,000円または88,000円から選択できます。

この第一種奨学金には2種類の返還方式があります。1つは定額返還方式で、月々同じ額を返還し続ける方法、もう1つは所得連動返還方式で、前年の所得に応じてその年の毎月の返還額が決まる方法です。

大学独自の奨学金

大学の中には、独自の奨学金制度を設けている大学があります。各大学ごとに応募資格や申し込み方法は異なり、また、入学前から申し込みが必要となる場合もありますので、事前に調べてみてください。

例えば、慶應義塾大学には大学院奨学金があり、年額500,000~600,000円が支給されます。早稲田大学大学院には年額100,000円~1,000,000円まで、様々な種類の奨学金制度があります。上智大学大学院にも様々な種類の奨学金があり、年額50,000~1,000,000円が支給されます。

社会人も借りられる!海外の大学・大学院進学に使える奨学金制度一覧

海外留学支援制度(大学院学位取得型)(給付型)【JASSO】

日本学生支援機構(JASSO)が行っている海外留学支援制度(大学院学位取得型)があります。この奨学金と、貸与型の奨学金を併用することができます。

この奨学金制度には、修士号取得の場合35歳未満、博士号取得の場合40歳未満の年齢制限があります。言語能力は、留学先で英語を使う場合はTOEFLPBT600点もしくはiBT100点もしくはIELTS7.0以上、英語以外を使う場合はCFERでC1以上のレベルが求められます

月に89,000円~148,000円、授業料は上限2,500,000円まで実費が支給されます。支給期間は修士号の場合2年、博士号の場合原則3年です。

選考は面接と書類で、面接は1月下旬から2月中旬に行われます。

海外留学日本人大学院生奨学金(給付型)【本庄国際奨学財団】

海外留学日本人大学院生奨学金は、本庄国際奨学財団が行っている、海外大学院に留学する人のための給付型の奨学金です。

対象は、4年制大学を卒業している人で、修士課程の場合30歳以下、博士号の場合35歳以下の年齢制限があります。語学研修目的は不可とされています。また、修了後日本で働くことを確約できる者、という条件があります。

給付金額は、1・2年間の場合月200,000円、3年間の場合月180,000円、4年間以上の場合月150,000円です。給付期間は1~5年です。募集期間は2月~4月で、書類選考が5~6月、面接選考が7月に行われます。

チーヴニング奨学金(給付型)【英国外務省】

チーヴニング奨学金は、英国の大学院で修士号を取得する人のための給付型の奨学金です。この奨学金を受けるには、IELTS6.5もしくはTOEFL79点以上に加え、各校の受け入れ基準を満たす語学能力が必要になります。また、最低2年以上の勤務経験が求められます。

授業料(MBAの場合上限18,000ポンド=約2,500,000円まで)、生活費、往復渡航費、到着手当、帰国手当、ビザ申請費用、イベント参加費などが支給されます。支給期間は1年間です。

募集は8月から11月、面接試験が2月から4月に行われます。

フルブライト奨学金大学院留学プログラム(給付型)【日米教育委員会】

フルブライト奨学金は、日米教育委員会が提供する米国の大学院に留学する人のための給付型の奨学金です。対象は、4年制大学を卒業している人で米国の大学院の修士課程もしくは博士課程に留学する人です。応募にはTOEFL80点以上もしくはIELTS6.0以上が求められます

往復渡航旅費や生活費(授業料は上限40,000ドル=約4,300,000円)などを含め全額が支給されます。支給期間は原則1年間ですが、諸条件を満たすと2年目の更新できる可能性もあります。

募集期間は4月から5月、選考は書類と英語での面接が9月から11月に行われます。募集人数は約20名です。

エンデバー奨学金エンデバー大学院リーダーシップ・アワード(給付型)【Department of Education and Training】

エンデバー奨学金は、オーストラリアの大学院に留学する人のための給付型奨学金です。大学院課程のコースに進学する18歳以上の方であれば応募資格は満たしていますが、語学研修目的での留学は不可とされています。

必要とされる英語力はIELTS6.5以上、TOEFL79点以上です。支給金額は、博士号の場合最大272,500AUD(約21,000,000円)、修士号の場合最大140,500AUD(約10,000,000円)です。

支給期間は博士号が最長4年、修士号が最長2年です。募集は4~6月に行われます。

中国政府奨学金(給付型)【中国政府】

中国政府奨学金は、中国の大学・大学院に留学する人のための給付型の奨学金です。受入校は中国の267大学が設定されています。修士課程を対象とするコースの場合、学士号以上の学歴を所持する35歳以下の人が対象です。

授業が中国語で行われる場合、中国語能力を証明する必要があり、基準に満たない場合は1、2年間の語学研修が求められます。授業が英語で行われる場合、英語が基準を満たしていれば中国語の語学研修は行われません。

奨学金は、生活費として月3,000人民元(約48,000円)のほか、学費、寮費などが支給されます。

支給期間は2~5年で、語学研修期間を含みます。募集は1・2月に行われ、選考は書類選考と面接選考が3月に行われます。

ロータリー奨学金(給付型)【ロータリー財団】

ロータリー奨学金は、国際ロータリーの重点分野(平和と紛争予防/紛争解決・疾病予防と治療・水と衛生・母子の健康・基本的教育と識字率向上・経済と地域社会の発展)を専攻に留学する人のための給付型の奨学金です。

大学を卒業している人で、大学院または研究機関で研究を行う人を対象としています。

支給金額は30,000ドル以上(約3,300,000円)です。選考は書類と筆記と面接で行われ、関連分野での経験と留学終了後のキャリアプランが重視されます。

日本/世界銀行共同大学院奨学金制度(JJ/WBGSP)(給付型)【世界銀行】

日本/世界銀行共同大学院奨学金制度は、世界銀行が行っている、開発関連分野を学ぶ人を対象とした給付型の奨学金です。対象となる人は、学士号取得後3年以上が経過していて、3年以上のフルタイムかつ有給の職歴がある人です。年齢制限はありません。

学費や生活費、渡航費など関連する経費が支給されます。

募集は2月ごろ行われ、書類選考が行われます。募集人数は15名程度となっています。

CWAJ 海外留学大学院女子奨学金(給付型)【一般社団法人 CWAJ】

CWAJ海外留学大学院女子奨学金は、海外大学院に留学する女性を対象とした給付型の奨学金です。対象は国内の4年生大学を卒業している人で、年齢制限はありませんが、語学研修目的は不可とされています。

英語能力は、理系の場合TOEFLiBT88点もしくはIELTS6.5以上、文系の場合TOEFL98点もしくはIELTS7.0以上が求められます。

支給金額は年3,000,000円で、支給期間は1年間です。募集は10・11月で、選考は2月に行われます。選考は書類と面接で行われます。

伊藤国際教育交流財団日本人奨学金(給付型)【公益財団法人伊藤国際教育交流財団】

伊藤国際教育交流財団日本人奨学金は、公益財団法人である伊藤国際教育交流財団が行う、海外に留学する学生に対しての奨学金です。4年制大学を卒業しており、海外大学の修士課程に進学する人を対象としています。

支給金額は月額1,500~2,000USドル(約160,000円~220,000円)、授業料は3,000,000円を上限として実費で支給されます。

支給期間は2年以内です。募集の締め切りは8月下旬で、選考は書類と面接で、10月から12月に行われます。

キャリアップを支援する給付金「教育訓練給付制度」

奨学金とは異なりますが、教育訓練給付制度という制度もあります。

教育訓練給付制度とは、厚生労働省が雇用の安定と再就職の促進を目的として行っている、離職者に対して教育訓練受講に費用の一部を支給する仕組みです。

例えば、介護士や公認会計士の資格の取得や、教職のための大学院進学の費用などが教育訓練として認定されます。

教育訓練施設に払った額の20%が、100,000円を上限として支給されます。対象は、45歳未満で雇用保険の支給要件期間が3年以上である人です。

教育ローンを利用する選択肢も

教育ローンとは、使い道を教育目的に限定したローンのことです。日本政策金融金庫やJAバンクなどの金融機関が、個人を対象に行っています。

一般的に利用できるのは20歳以上の安定した勤務収入がある人です。奨学金と違い、融資条件に成績や学力が必要とされません。学費や教科書代など、教育に必要な経費に利用することができます。

ただし、教育ローンの融資を受けるには審査を受ける必要があります。

教育ローンと奨学金の違い

教育ローンと奨学金の大きな違いは、返済時期です。返済時期は、一般的に奨学金は卒業後から、教育ローンは借りた直後からです。

借主は、一般的に奨学金は学生本人、教育ローンは学生の保護者となる場合が多いです。しかし、社会人で安定した収入がある場合、本人が借主となることができる教育ローンもあります。そのため、借主については奨学金と教育ローンで大きな違いはありません。

教育ローンを利用する際の注意事項

貸与型の奨学金を借りる際と似ていますが、教育ローンを利用する際にも情報収集を行い、返済シミュレーションを事前に立ててから利用するようにしましょう。

教育ローンはいわば「利息が付く借金」であるため、将来的に返済が可能かどうか充分検討する必要があります。また、教育ローンは比較的低金利であるため、審査が厳しいところも多く、必ず融資を受けられるわけではないことを念頭に置いておきましょう。

代表的な教育ローン一覧

日本政策金融金庫の「国の教育ローン」

日本政策金融金庫の「国の教育ローン」は、国内の場合は最大3,500,000円、海外留学の場合は最大4,500,000円まで融資を受けることができます。成人しており、勤務収入などの安定した収入があり、独立して生計を営んでいる場合、本人が申し込むことができます。

金利は固定で年1.71%で、融資期間は最大15年です。また、JASSOの奨学金と併用することができます。

申し込みは1年間いつでも行うことができ、申し込みから20日ほどで融資を受けることができます。

JAバンクの教育ローン

JAバンクの行っている教育ローンは、100,000円~10,000,000円まで融資を受けることができます。この教育ローンを利用するには、JA所定の条件を満たす必要があり、条件は居住地域付近のJAにより異なります。

融資の条件として、前年度の税込年収が2,000,000円以上であることが求められます。融資期間は最大15年です。

金利は固定金利型と変動金利型から選ぶことができます。

横浜銀行の教育ローン

横浜銀行の教育ローンには、カードローン型と一括借入型の2種類があります。

カードローン型は、ATMなどで必要な時に何度でも借りられるタイプのローンです。最大で10,000,000円まで融資を受けることができます。一括借入型は、必要金額をまとめて借りるタイプのローンです。最大で5,000,000円まで融資を受けることができます。

どちらのタイプも金利は変動金利で、年に1.7%~2.7%です。審査では、20歳以上で安定継続した収入があるかどうかがみられます。

みずほ銀行の教育ローン

みずほ銀行の教育ローンは、100,000円~3,000,000円まで融資を受けることができます。

この教育ローンを利用するには、勤続年数(自営の場合は営業年数)2年以上で、前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が2,000,000円以上などの条件を満たす必要があります。

金利は固定金利型と変動金利型から選ぶことができます。融資期間は最長10年です。

融資を受けるには、前年度の税込み年収が2,000,000円以上であること、勤続年数が2年以上であることが求められます。

三井住友銀行の教育ローン

三井住友銀行の教育ローンは、100,000円~3,000,000円まで融資を受けることができます。

融資を受けるには前年度の税込み年収が2,000,000円以上である必要があります。借入期間は1年~10年です。金利は変動金利型です。

まとめ

この記事では、奨学金を中心に、教育訓練給付制度や教育ローンなど、経済的に大学・大学院進学が難しい場合に利用を検討することができる制度を紹介してきました。

  • 国内の大学・大学院進学には、JASSOの貸与型奨学金や大学独自の奨学金などの制度がある
  • 海外の大学・大学院進学には、JASSOや民間団体の給付型奨学金の奨学金などの制度がある
  • 目的によっては、厚労省の教育訓練給付制度が利用できる場合がある
  • 教育ローンは、貸与型有利子で、国内外に関わらず大学・大学院進学時に利用できる

ただし、それぞれの制度には、メリット・デメリットがあります。利用を検討する際には、情報収集をしっかりと行い、自分に最適な制度を探してみてください。

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