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宅地建物取引士(宅建)とは?試験概要、難易度や合格率、資格取得のメリット、関連する資格

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この記事では、宅地建物取引士についてまとめています。

「転職活動に有利となる資格ランキング」などで、よく上位にランクインする宅地建物取引士(宅建)の資格。宅地建物取引士資格に興味をお持ちの方に、宅地建物取引士資格受験に関する「基礎知識」をまとめて紹介します。

宅地建物取引士(宅建)とは

「宅建(たっけん)」という略称でも呼ばれる宅地建物取引士は、宅地や建物の取引を行う専門家です。

宅地建物取引士(宅建)資格は、「宅地建物取引業法」に基づいて定められている国家資格となります。同法には、不動産会社などが宅地や建物の取引を行う場合に、必ず行わなければならないことが定められています。

  • 宅建業法第35条に定める重要事項の説明
  • 重要事項説明書への記名押印及び同第37条に定める書面(契約書等)への記名押印

以上2点が、宅地建物取引士が行う専門業務です。また、不動産売買を専門に営む事務所では従業員5人に1人以上の割合で宅地建物取引士の配置が義務付けられています。

宅地建物取引士(宅建)資格試験の概要

宅建業法で定める宅地建物取引士資格試験は、すべての都道府県知事の委任を受けて、一般財団法人不動産適正取引推進機構によって実施されます。

試験内容

試験内容は、宅建業法施行規則第8条で定められた各内容から計50問出題され、合格率が15%前後になるように調整されます。合格の目安として、正答率7割(35問前後)が必要です。

出題範囲

出題範囲は、「一般財団法人 不動産適正取引推進機構 宅建試験の概要」より、以下と定められています。

  • 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること。
  • 土地及び建物についての権利及び権利の変動に関する法令に関すること。
  • 土地及び建物についての法令上の制限に関すること。
  • 宅地及び建物についての税に関する法令に関すること。
  • 宅地及び建物の需給に関する法令及び実務に関すること。
  • 宅地及び建物の価格の評定に関すること。
  • 宅地建物取引業法及び同法の関係法令に関すること。

不動産売買に関する法律は、最新の法改正を反映させた内容で出題されるため、常に知識のアップデートが必要です。

受験資格

宅地建物取引士(宅建)資格試験に受験資格はありません。年齢・実務経験・学歴・特定の講習受講など一切条件にないため、どなたでもチャレンジすることができます。

圧倒的に宅建資格取得が有利になる「登録講習」

宅地建物取引士になるために実務経験は必要ありませんが、不動産業界の実務経験がある方には優遇措置があります。

それが「登録講習」と呼ばれる、宅地建物取引業法第16条第3項及び同法施行規則第10条の2の規定に基づく法定の講習を受けた方に対する「5問免除」の仕組みです。

宅地建物取引士の試験は50問、先ほどご紹介した各分野からまんべんなく出題されます。

そのうち、

  • 土地の形質、地積、地目及び種別並びに建物の形質、構造及び種別に関すること
  • 宅地及び建物の需要に関する法令及び実務に関すること

上記の2分野から計5問出題される内容について、登録講習を修了すると「満点」とみなされます

全7分野のうち2分野について確実に「得点」できる仕組みのため、登録講習を修了した方の合格率は、一般の方の合格率よりも高くなります。平成30年度の宅地建物取引士資格試験では、「登録講習」終了者とその他の合格率の差は6.5%ありました。

受験手数料

7,000円 ※消費税及び地方消費税は非課税

受験申し込み期間

例年、試験概要が6月第1金曜日に以下の方法で公表されます。

  • 官報への掲載
  • 一般財団法人不動産適正取引推進機構ホームページへの掲載

申し込み方法

宅地建物取引士資格試験の申込方法は、インターネット申込と郵送申込の2種類から選ぶことができます。それぞれ申し込み期間が異なるため、ご注意ください。

  • インターネット:原則毎年7月1日から15日まで
  • 郵送:原則毎年7月1日から7月31日まで

試験日程

試験は毎年1回、毎年10月の第3日曜日に開催されます。

2019年の正式な日程は6月の第1金曜日に公開予定ですが、現在(2019年4月)時点では平成31年10月20日(日)13時から15時まで(2時間)と予定されています。

宅地建物取引士になるには登録が必要

宅地建物取引士資格試験に合格すると、合格証書が送付されます。しかし、この合格証書のみで「宅地建物取引士」にはなることはできません。合格後、受験地の都道府県知事の宅地建物取引士資格登録を受け、かつ、宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります

この登録には41,500円(登録手数料 37,000円+宅地物件取引士証の交付申請手数料 4,500円)が必要です。ただし、今すぐに宅建士証が必要ない場合は、合格証書に有効期限はないため、いつでも宅建士証の交付を受けることができます。

なお、業務に当たり宅地建物取引士証(旧取引主任者証)は5年ごとに更新が必要です。ただし、資格登録自体は生涯有効・更新不要です。

宅地建物取引士の業務をしない期間、更新をせずに宅地建物取引士証の有効期限が切れても、再開する場合は再び宅地建物取引士証を取得することができます。

宅地建物取引士(宅建)資格試験の難易度・合格率

宅地建物取引士資格の難易度は難しいといえます。宅地建物取引士試験の合格率は過去10年では14%~17%程度で推移しています。

毎年20万人近くが受験し、中には「宅地建物取引士試験を10年受け続けている」という方もいます。不動産業界では取得しなければできない業務があるため、未取得者はどれだけ業務が忙しくても受け続けなければならない方も多いのが現状です。

一方、集中して勉強に取り組む時間をとることができれば、実務未経験の学生でも一発合格する方もいます。

宅地建物取引士(宅建)になるにはどのくらいの勉強時間が必要?

宅地物件取引士資格試験の合格を通信教育でサポートする「ユーキャン」のホームページによると、未経験者がイチからスタートしたときの「標準学習期間」は1日60分~の学習時間で6ヵ月に設定されています。そのため、勉強時間はおおよそ10,000時間~12,000時間となります。

元々の知識の違いや、「登録講習」受講有無などにもよりますが、合格を目指すためにはコツコツと勉強する必要があります。

宅地建物取引士試験は独学が可能?

宅地建物取引士の出題範囲は広く、民法、宅建業法、(土地建物に関する)法令上の制限、その他税金の制度や土地建物の安全性についてなど、さまざまな分野が出題されますが、試験はすべて選択式のマークシート方式で、実技や論文はありません。

コツコツ知識を身に着けていくことで、独学でも合格を目指すことはできます。書店には多数の問題集が販売されているので、自分に合う問題集を使用するとよいでしょう。

ただ、効率よく勉強を進めたい方や、わからないことを質問したい方は、通信教育・資格のスクールなどを活用する選択肢もあります。勉強のスタイルに応じて利用してみてはいかがでしょうか。

宅地建物取引士を取得するメリット

宅地物件取引士(宅建)は、不動産業界なら必ずと言っていいほど取得を求められる資格です。それだけに、たくさんのメリットがあります。

不動産業界以外でも評価される

不動産業界はもちろん、金融業界・流通業界・建築建設業界など、土地と建物の取得や売買に関わる知識を求められることがあります。異業種や未経験の職種へ転職する際に、「宅地建物取引士の資格者優遇」の求人が多数あるのも、資格を取得する大きなメリットと言えるでしょう。

資格手当や祝い金での給与アップが期待できる

「資格手当」がある企業の場合、宅地建物取引士を手当の対象にしている企業が多くあります。資格手当の金額は会社によって異なりますが、毎月必ずもらえる手当として、5,000円~30,000円程度支給されることもあるようです。

自分がマイホームや不動産投資用物件を取得するときに役に立つ

不動産に関する広範な知識を身に着けられる宅地建物取引士。自分自身がマイホームや不動産オーナーとして投資物件を取得するときには、その知識が大きな武器になります。また、不動産会社を通さずに自分自身で取引をすれば、仲介手数料がかからないという実益も得ることができます。

キャリアの選択肢が広がる

  • 不動産会社の社員として重要事項説明の業務を担う実務経験を重ね、その後独立して不動産会社を経営する
  • 中小企業診断士や行政書士などのビジネスに役立つ資格をさらに取得し、フリーのコンサルタントとして独立する

など、宅建を取得することで、キャリアの選択肢が広がります。

宅地建物取引士(宅建)と関連する資格

宅地建物取引士(宅建)と関連する資格として、併せて取得を目指す方が多い資格を、最後に一覧でご紹介します。

  • マンション管理士
  • 管理業務主任者

まとめ

  1. 宅地建物取引士(宅建)とは、「宅地や建物の取引を行う専門家」
  2. 宅地建物取引士(宅建)資格は国家資格で、不動産関係以外の業界でも評価されやすい
  3. 宅地建物取引士(宅建)資格試験は難しいが、独学でも合格を目指すことができる

宅地物件取引士(宅建)に興味がある方、キャリアップとして何か資格取得を考えている方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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