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中小企業判断士とは?仕事内容や試験内容、合格率、MBAとの違いは?

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この記事では、中小企業判断士についてまとめています。中小企業判断士の仕事内容や、中小企業判断士試験の内容や合格率、勉強方法などを紹介します。

中小企業判断士とは?

中小企業診断士とは、ビジネスに関する知識が身につく、経営コンサルタントとしての唯一の国家資格です。

中小企業庁によれば、中小企業診断士は「中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う専門家」と定義されています。

中小企業判断士の仕事内容は、企業の成長戦略の策定と、それを実行するための経営計画の提案を行うのが主な業務です。中小企業診断士は、企業間、企業と行政、企業と金融機関等のパイプ役としての役割も担っています。

中小企業判断士試験の内容は?

受験資格

年齢、性別、学歴等に制限はありません。

試験案内配布・申込受付期間

第1次試験

例年、5月中が受付期間となっています。2019年度は4月26日(金)~5月31日(金)です。

第2次試験

例年、8月下旬~9月中旬が受付期間となっています。

受験料

第1次試験 13,000円、第2次試験 17,200円

中小企業判断士試験のスケジュールは?

第1次試験

試験日8月上旬、合格発表9月上旬

第2次試験

筆記試験

試験日10月中旬、結果発表12月上旬

口述試験

試験日12月中旬、合格発表12月下旬

中小企業判断士の試験内容は?

試験科目と配点

下記のA~Gの科目があります。配点は各100点です。なお、この情報は2018年度の情報を掲載しています。詳細は一般社団法人中小企業診断協会のウェブサイトを確認してください。

  • A 経済学・経済政策
  • B 財務・会計
  • C 企業経営理論
  • D 運営管理(オペレーション・マネジメント)
  • E 経営法務
  • F 経営情報システム
  • G 中小企業経営・中小企業政策

時間割

第1次試験1日目

  • 9:50~10:50(60分) 経済学・経済政策(100点)
  • 11:30~12:30(60分) 財務・会計(100点)
  • 13:30~15:00(90分) 企業経営理論(100点)
  • 15:40~17:10(90分) 運営管理(オペレーション・マネジメント)(100点)

第1次試験2日目

  • 9:50~10:50(60分) 経営法務(100点)
  • 11:30~12:30(60分) 経営情報システム(100点)
  • 13:30~15:00(90分) 中小企業経営・中小企業政策(100点)

第2次試験 筆記試験

  • 9:40~11:00(80分) 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅰ(組織・人事)(100点)
  • 11:40~13:00(80分) 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅱ(マーケティング・流通)(100点)
  • 14:00~15:20(80分) 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅲ(生産・技術)(100点)
  • 16:00~17:20(80分) 中小企業の診断及び助言に関する実務の事例Ⅳ(財務・会計)(100点)

第2次試験 口述試験

筆記試験の事例をもとにした個人面接 約10分

合格基準

中小企業診断士の試験には、以下の二つの合格基準が設定されています。

点数による合格基準

免除科目を除く全科目を受験し、総点数の60%以上であって、かつ1科目でも満点の40%未満のないことを基準とし、試験委員会が相当と認めた得点比率とする。

科目ごとによる合格基準

科目合格基準は、満点の60%を基準として、試験委員会が相当と認めた得点比率とする。

中小企業判断士の合格率は?難易度は高い?

中小企業判断士試験(1次試験)の受験者数と合格率の推移

中小企業判断士試験、1次試験の受験者数と合格率の推移

中小企業判断士の1次試験の受験者数は、2010年頃までに約16,000人まで増加し、以降はやや減少気味です。2018年の受験者数は約14,000人でした。合格率は、2003年からは平均約21%です。

おおよそ5人に1人が合格する割合となるため、難易度は低いとは言えませんが、しっかりと対策をすることで合格を目指すことはできるでしょう。

2次試験

受験者数 筆記試験合格者
(口述試験受験資格所得者)
試験合格者数 試験合格率
2001 5,872 628 627 10.70%
2002 6,394 651 638 10.00%
2003 4,186 714 707 16.90%
2004 3,189 648 646 20.30%
2005 3,589 704 702 19.60%
2006 4,014 806 805 20.10%
2007 3,947 800 799 20.20%
2008 4,412 877 875 19.80%
2009 5,331 955 951 17.80%
2010 4,736 927 925 19.50%
2011 4,003 794 790 19.70%
2012 4,878 1,220 1,220 25.00%
2013 4,907 915 910 18.50%
2014 4,885 1,190 1,185 24.30%
2015 4,941 944 944 19.10%
2016 4,394 842 842 19.20%
2017 4,279 830 828 19.40%
2018 4,812 906 905 18.80%

2次試験の受験者数は、4,000~5,000人前後で推移しています。合格率は、2003年以降は平均約20%です。筆記試験に合格し、口述試験の受験資格を得た方の合格率は約99%と、口述試験ではほとんどの方が合格しています。

難易度としては、1次試験より少し難しいといえるでしょう。ただ、筆記試験に合格することができれば合格は近いので、筆記試験対策をしっかりと行いましょう。

中小企業判断士資格を取得するメリットは?

中小企業診断士資格を取得することのメリットとして、大きく分けて以下の4つが考えられます。

キャリアップにつながる

中小企業診断士資格の学習は、ビジネスに直結する内容です。特に管理職にとって必要な内容を網羅的に学ぶことができ、キャリアップにつながるでしょう。また、中小企業判断士の試験では知識の暗記だけではなく、実務でアウトプットする能力が問われます。資格を取得するだけで終わることなく、実務に生かすことができます。

給与アップが期待できる

企業によっては、中小企業診断士資格が資格取得手当の対象になっていることがあります。また、中小企業判断士の資格があれば、副業としてコンサルティングや教育・研修などを行うことができ、収入を得ることもできます。

中小企業診断士の資格を取得すると、これらのプラスアルファの収入を得ることができる場合があります。

人脈が広がる

中小企業診断士資格の取得後、実務補習や研究会などの活動で診断士で集まる機会があります。また、中小企業診断協会やボランティアグループなど、中小企業診断士のネットワークに加入することもできます。これらの活動を通して、社外の人脈を広げることができます

独立・開業ができる

中小企業診断士には、独立開業している方もいます。中小企業判断士の資格は、独立開業する際にも生かすことができる資格です。

中小企業判断士とMBAのちがいは?

中小企業診断士とMBAは、制度や取得目的で異なる点がありますが、学習内容はほとんど同じです。

MBAとは、「Master of Business Administration(経営学修士)」の略称で、経営学修士の学位のことです。ビジネススクール(経営学大学院)を修了すると得ることができます。

中小企業診断士資格とMBAの違いについて、制度、学習内容、難易度、取得目的、費用などの面から説明します。

中小企業判断士とMBAの制度のちがい

制度においては、中小企業診断士が「資格」であるのに対し、MBAは「学位」であることに違いがあります。MBAでは経営者としての「姿勢」が重視されるのに対し、中小企業診断士は経営者のサポートをするための「スキル・知識」が重視されています。

中小企業判断士とMBAの取得目的のちがい

取得目的の違いに関しては、MBA所属者は、年齢が20~30代前半が中心で、転職で年収を上げたい方やキャリアアップを目的とした方が多いようです。
一方で、中小企業診断士の場合、40~60代の管理職の受験者が多く、これまでの知識を活かして定年後にコンサルタントとして働くことを目指している方が多いようです。

中小企業判断士とMBAの学習内容のちがい

学習内容に関しては、大きな違いはありません。どちらも、人事管理、マーケティング、財務・会計など、経営知識全般を幅広く学びます。

中小企業判断士試験の勉強方法は?

中小企業診断士に合格するために必要な勉強時間は、一般的に1000~1500時間と言われています。これは、学習者の前提知識に大きく差があるので、あくまで目安としてとらえておくとよいでしょう。

勉強方法は、資格スクールへの通学、通信講座、参考書・問題集などを使用した独学などが考えられます。以下で、それぞれの勉強方法について説明します。

資格スクールへの通学

多くの資格スクールで、中小企業診断士の講座が開講されています。資格スクールでの学習は、次のようなメリットが考えられます。

  • わからないことを講師にすぐに質問し、解決することができる
  • 理解しやすい順序でカリキュラムが組まれており、知識が吸収しやすい
  • 試験日から逆算して合格までの学習プランを立ててもらえる

スケジューリングが苦手な方や、独学が不安という方は資格スクールに通うことで、合格を目指すことができるでしょう。

通信講座

通信講座は、資格スクールに通学する場合と参考書で独学で勉強する場合の、中間的な立ち位置になります。

通信講座の場合、週間・月間の単位で学習スケジュールが組まれています。そのため、時間が取れない日は、次の日に回すなど、自分で調整することができます。一方で、資格スクールへ通学するよりも、自分でモチベーションを維持して勉強する必要があり、自力でやりきる力が必要とされます。

通信講座の価格帯は幅広く用意されており、5~20万円程で提供されています。自身に合う講座を探してみるとよいでしょう。最近では、オンラインスクールの講座も豊富にあります。

参考書・問題集

資格スクールや通信講座でも参考書・問題集を使用しますが、独学の場合は参考書・問題集のみを使用して勉強をしていくことになります。

ただし、資格スクールがそのノウハウをまとめて参考書にしていることもあります。自分に合った教材を使って勉強すれば独学で合格を目指すことも不可能ではありません。

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